塗装回数の違いについて

塗装における1回塗りと2回塗りの塗装仕様の違いと問題点

塗装における1回塗りと2回塗りの塗装仕様の違いと問題点

塗装仕様において、1回塗り仕様、2回塗り仕様とあります。
1回塗り仕様は、おおよそ、工程短縮により、工期の短縮を図ったり、塗装費の削減を図ったりということになります。
一方、なぜ、2回塗り仕様があるのかというと、綺麗な仕上げの為というのもありますが、次のことが重要なポイントです。

被塗物の角部の膜厚の問題

H鋼やI鋼などの鋼材において角が多く存在し、その部分は塗装した時に、塗料が乗りにくく、平面部に比べて膜厚が得られない場合が多くあります。実際、錆が発生しやすいのは、このような角の部分でもあります。防錆塗料の塗り回数次第で、角も適正な膜厚を得る事が出来るので、防錆層による防錆性能の品質を確保する事に繋がります。

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ピンポールの問題

塗装をすると、塗膜中に空気を含んでしまう事が有り、塗膜乾燥中にそれが上方へあがり微細な穴「ピンホール」が出来てしまいます。そのピンホールが、錆びる要因となる腐食因子(水分や酸素)の通り道となる為、防錆塗料の1回塗りの場合は影響を受けやすくなります。一方、防錆塗料の2回塗りの場合は、塗り重ねることで、ピンホールの発生箇所の削減ができるため、腐食因子が素地まで届くことが少なく、錆の誘発を抑えます。

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素地調整の問題

1種~3種ケレンを行うと、その素地はミクロ的に見ると凹凸があります。そして、その凹凸の大きさは塗膜厚から見ると無視はできません。素地に直接触れる一層目は凹凸の影響を受けやすく、膜厚計で膜厚が60μmを示す場合、例えば凹部は90μm、凸部が30μmだったとしても、平均値の60μmを示します。この凸部の薄い塗膜部は、微細なピンホールの問題も含め、腐食因子の影響を受けやすい箇所になります。防錆塗料を2回塗りするにより、均一した塗膜厚を得られ、しっかりとした期待通りの防錆層を形成する事がきます。

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品質の確保を20%向上し、長寿命化へ!

再塗装時での錆の再発の要因として、防錆層の1回塗りと2回塗りとの差は、全体割合の19.1%を占めると言われています。それは上記の1~3の点が根拠となります。

つまり、防錆塗料の2回塗りの仕様は、1回塗りの仕様と比べて、防錆性能の品質の確保が約20%向上することになります。

錆転換型防食塗装「アースコート防錆塗装システム」は素地を安定鉄にする為、防錆層が1回塗りで良いのでは?というご質問も受けます。
安定鉄(マグネタイト)材の例として、ペンチやドライバーなどがあり、錆びにくいイメージ出来ると思います。しかし、屋外に放置されたそれらの物が、発錆しているのを見られた事はありませんか?
このように、安定鉄というのは、確かに錆びにくくなっていますが、その膜の薄さの問題と屋外環境にさらされた場合には錆びてしまうことになります。

よって、安定鉄とするだけ、また、防錆層1回塗りだけでは、橋梁の長寿命化修繕塗装としては不十分であると考えています。

とすると、

その様な安定鉄に、従来からある塗料より非常に防錆力の高い添加剤等を配合した錆転換型防錆塗料を2回塗りした重防食塗装があれば、防錆力が高く錆に強いと思いませんか?

そうです!それが「アースコート防錆塗装システム 標準工法」なんです。

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